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2026.09.16

リフォームをしたのに、なぜ耐震性能は上がらないのか

こんにちは。門田建設では今年度も数多くの耐震改修工事を行っています。

7月の熊本地震でもたくさんの家が被害を受けました。

来る南海トラフ地震に備える必要があります。

今回は耐震性能に関する記事を書きました。

来年度の補助金を利用した耐震改修工事をお考えの方はご一読ください。

 

リフォームをしたのに、なぜ耐震性能は上がらないのか

「数年前にリフォームしたから、うちは地震にも大丈夫だと思います」

木造住宅の耐震診断でお伺いすると、このようなお話を聞くことがあります。

キッチンを新しくした。
お風呂も入れ替えた。
床やクロスもきれいになった。
外壁も塗り替えた。

ここまでリフォームすると、家そのものが新しくなったように感じます。

では、リフォームをすれば、住宅の耐震性能も上がるのでしょうか。

実は、一般的な内装リフォームをしただけでは、耐震性能はほとんど変わっていないことがあります。

今回は、木造住宅における「リフォーム」と「耐震補強」の違い、そしてリフォームと一緒に耐震補強を行うメリットについてお話しします。

 

リフォームと耐震補強は何が違う?

一般的なリフォームは、古くなった設備や内装を新しくしたり、暮らしやすくしたりすることが主な目的です。

例えば、キッチンやユニットバスの交換、クロスやフローリングの張り替え、トイレや洗面台の交換、外壁塗装などです。

どれも住宅を長く快適に使うためには大切な工事です。

しかし、こうしたリフォームを行ったからといって、建物が地震に強くなるわけではありません。

耐震性能を上げるためには、地震の力を受ける建物の構造そのものを補強する必要があります。

つまり、リフォームと耐震補強では、そもそも工事の目的が違います。

 

木造住宅の耐震補強では何をする?

木造住宅の耐震補強というと、「筋交いを入れる」「壁を強くする」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。

しかし、耐震補強は単純に壁を強くすればよいというものではありません。

まず耐震診断を行い、建物にどれくらいの強さが必要なのか、それに対して現在どれくらいの強さがあるのかを調べます。

そのうえで、

・耐力壁の量と配置
・柱、梁、土台などの接合部
・建物の劣化状況
・屋根など建物の重量

などを確認し、どこをどのように補強するのかを考えていきます。

代表的なのが、耐力壁の補強です。

既存の壁を一度めくり、柱や土台、梁などの状態を確認したうえで、必要に応じて筋交いや構造用合板、耐震ボードなどを施工します。

さらに、柱と土台、柱と梁などの接合部に金物を取り付け、地震の際に柱が抜けたり外れたりしにくいように補強します。

ただし、強い壁をつくればそれだけで終わりではありません。

建物の一方だけを強くすると、地震の際に建物がねじれる原因になることがあります。そのため、建物全体を見ながら耐力壁をバランスよく配置することも重要です。

また、重量のある屋根を軽量な屋根に葺き替えることで、地震時に建物へ加わる力そのものを小さくする方法もあります。

土台や柱に腐朽や蟻害などがあれば、その部分の修繕も必要です。

このように木造住宅の耐震補強では、

・壁を強くする
・接合部を強くする
・耐力壁の配置バランスを改善する
・屋根などを軽くする
・劣化した部分を直す

といった方法を、その住宅の状態に合わせて組み合わせていきます。

 

内装リフォームは耐震補強をするチャンス

ここで、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

内装リフォームで壁や天井をめくるのであれば、それは耐震補強を行う非常に良いタイミングです。

木造住宅の柱や筋交い、接合部などは、普段は壁や天井の中に隠れています。

耐震補強だけを後から行おうとすると、せっかくリフォームできれいに仕上げた壁をもう一度壊して補強し、再び仕上げなければならないことがあります。

一方、リフォームで最初から壁を撤去するのであれば、そのタイミングで耐震補強を行うことができます。

例えば、古いキッチンを撤去して壁もやり替えるのであれば、その壁を元通りにする前に、

「ここを耐力壁にできないか」

と考えることができます。

間取りを変更する場合も同じです。

「この壁を取っても耐震上問題ないか」

「壁を取るのであれば、代わりにどこを補強すればよいか」

ということを、リフォームの計画と一緒に考えることができます。

特に大規模リフォームやスケルトンリフォームでは、普段は隠れている構造部分を確認できる範囲が広くなります。

リフォームと耐震補強は目的の違う工事ですが、工事を行うタイミングとしては非常に相性が良いのです。

 

「リフォームしたから地震にも安心」になっていませんか?

築年数の経った木造住宅でも、キッチン、お風呂、トイレ、床、壁を新しくすれば、室内は新築のようにきれいになります。

しかし、柱や梁、耐力壁、接合部などが以前のままであれば、建物の耐震性能も基本的には以前の状態のままです。

見た目が新しくなったことと、地震に強くなったことは同じではありません。

そこで、リフォームをされた方に一度確認していただきたいことがあります。

「そのリフォームで、耐震性能については何をしましたか?」

耐震診断をしたでしょうか。

補強後の耐震性能を計算したでしょうか。

どの壁を、どのような方法で補強したのか説明を受けたでしょうか。

もし「よく分からない」ということであれば、リフォームはしていても、耐震性能については一度も確認していない可能性があります。

 

耐震補強の第一歩は「耐震診断」

耐震補強を考えるからといって、最初から大掛かりな工事をする必要があるわけではありません。

まずは、現在の住宅にどの程度の耐震性能があるのかを知ることから始まります。

川西市をはじめ、多くの自治体では、一定の条件を満たす住宅を対象とした簡易耐震診断の制度があります。

「築年数が古く耐震性が気になる」

「リフォームはしたけれど耐震補強をしたか分からない」

「耐震補強に興味はあるけれど、何から始めればいいか分からない」

という方は、まず自治体の簡易耐震診断を利用するのも一つの方法です。

 

より詳しく調べるなら「一般診断」

これからリフォームとあわせて耐震補強を検討したい場合や、住宅の耐震性能をより詳しく確認したい場合には、弊社でも木造住宅の一般診断法による耐震診断を行っています。

一般診断では、壁の強さだけを見るのではなく、建物の重量、耐力壁の配置、接合部、劣化状況などを調査し、建物全体の耐震性能を確認します。

その結果から、

「現在どの程度の耐震性能があるのか」

「建物のどこが弱点になっているのか」

「どこを補強すれば耐震性能を上げられるのか」

を検討していきます。

特にこれからリフォームを予定されているのであれば、できればリフォームの内容を決めてしまう前に耐震診断を行うことをおすすめします。

先に建物の弱点が分かっていれば、間取りや内装の計画と耐震補強の計画を一緒に考えることができるからです。

 

川西市・宝塚市・伊丹市周辺の耐震診断・耐震補強

門田建設では、川西市を中心に、宝塚市・伊丹市など阪神間の木造住宅について、耐震診断から診断結果をもとにした補強計画、耐震補強工事、そしてそれに伴うリフォームまで一貫して行っています。

耐震診断をして終わりではなく、診断結果から「どこを、どのように補強すれば必要な耐震性能を確保できるのか」を検討し、実際の耐震改修工事まで対応しています。

また、兵庫県や各市町で実施されている耐震改修に関する補助制度についても、対象となる住宅では制度の活用を含めてご相談いただけます。

耐震補強というと、「家全体を大掛かりに工事しなければならない」「相談するとすぐに工事を勧められる」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、住宅によって現在の耐震性能も、弱い部分も、必要な補強方法も違います。

だからこそ、最初から工事ありきではなく、まず現在の状態を知ることが大切です。

自治体が行っている簡易耐震診断を利用する。

弊社に一般診断を申し込んで、より詳しく耐震性能を調べる。

そして補強が必要であれば、診断結果をもとに補強計画を立て、リフォームと合わせて耐震補強工事を行う。

耐震対策は、こうしたところから始めることができます。

「リフォームしたから大丈夫」ではなく、

「せっかくリフォームするなら、耐震性能も一緒に考える」。

これからリフォームを考えている方はもちろん、

「以前リフォームしたけれど、耐震補強をしたかどうか分からない」

「内装はきれいになったけれど、耐震性能は大丈夫なのだろうか」

という方も、まずはご自宅の耐震性能を確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

リフォームを「きれいになった」で終わらせず、これからも安心して住み続けるために、耐震性能についても一緒に考えてみてください。

記:専務(一級建築士)

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