先日、川西市の耐震改修補助金についての記事を書きました。
実際、今年は補助金の動きがかなり早く、すでに受付終了しているメニューもあります。
ただ、その記事を読んだ方の中には、もう補助金がないなら耐震改修は無理かと思われた方もいるかもしれません。
ですが、私としては、“補助金がなくなったから耐震改修も終わり”とは全く思っていません。
むしろ本当に大切なのは、「今の家を少しでも安全にすること」だと思っています。
耐震診断では、建物の強さを「評点」という数字で表します。
一般的には、
- 1.0以上 → 一応安全
- 0.7〜1.0 → やや危険
- 0.7未満 → 倒壊する可能性が高い
と言われています。
この数字だけを見ると、「1.0まで上げないと意味がない」と思われる方も多いです。
でも実際は、そんなことはありません。
兵庫県の木造住宅耐震化のパンフレットでも、
評点0.7を確保することで、大地震時に瞬時には倒壊しない程度の耐震性が期待できる
とされています。(下記URL:兵庫県パンフレット)
つまり、0.3を0.7にするだけでも、地震時の危険性は大きく変わる可能性があります。
耐震改修は、「100点か0点か」ではありません。
“今より良くする”ことに大きな意味があります。
古い木造住宅では、
- シロアリ被害
- 土台の腐朽
- 雨漏りによる柱の傷み
- 接合部の緩み
などが起きていることがあります。
こういった劣化があると、本来持っている耐震性能を発揮できません。
逆に言えば、悪くなっている部分を適切に直すだけでも、建物の状態が改善するケースがあります。
もちろん、壁を増やしたり、金物補強をしたりする本格的な耐震改修が理想ではあります。
ただ、
- 予算の問題
- 年齢
- 今後建替え予定がある
- 子ども世帯が戻る予定はない
など、各家庭で事情は違います。
だからこそ、「全部やるか、何もしないか」ではなく、「できる範囲で少しでも良くする」という考え方が大切だと思っています。
屋根が重いと、地震時に建物へかかる力も大きくなります。
そのため、
- 屋根の軽量化
- 葺き替え
- 雨漏り改修
なども、耐震性向上につながることがあります。
「そろそろ屋根が気になるな」というタイミングは、耐震を考える良い機会でもあります。
耐震改修だけを単独で考えると、
どうしてもハードルが高く感じます。
ただ実際には、
- キッチン改修
- 浴室改修
- 内装リフォーム
- 間取り変更
などのタイミングで、一緒に耐震補強を行うケースも多いです。
どうせ壁を開けるなら、筋交いや構造用合板を追加する。
そういった工事でも、建物の強さは変わってきます。
もちろん、補助金は使えるなら使った方が良いです。
ですが、本来の目的は、「補助金をもらうこと」ではなく、「地震で命を落とさないこと」です。
耐震改修は100点を目指さないと意味がないわけではありません。
今の状態を知って、少しでも危険性を減らす。
それだけでも、十分価値があると思っています。
もし、
- 自分の家はどれくらい危ないのか
- どこを直せば効果があるのか
- 大掛かりな工事をしなくても方法があるのか
気になる方は、まずはお気軽にご相談ください。
興味がある方は下記URLからお問い合わせください。
記:専務(一級建築士)
