4月になり温かい日も増えました。
門田建設の近隣でも幼稚園や小学校の新入生が登園、登校し始めており、明るい声が聞こえています。
まだまだ通学路に慣れていない子供が多いので、社員にも運転中に十分に気を付けるように周知しています。
さて、今回の投稿は中古住宅を購入前のインスペクションに関してです。
今回の依頼は依頼者様が中古住宅を購入した後、リフォームをして住みたいので購入前にインスペクション(既存住宅状況調査)をして欲しいというものでした。
対象物件は昭和30年頃に新築され、増築を繰り返された建物でした。
事前に土地や建物の間取りは気に入っているが、外部の犬走りに隙間がある事、和室が湿気がすごく床もふわふわしている事を相談され、ここが問題無ければ購入を決めたいと聞いていました。
まず外部の調査を行いました。
この写真が犬走りの写真です。依頼者さんからのお話の通り、犬走りと住宅の基礎の隙間が大きく空いていました。
床下の状況です。
床下の湿気がすごく、地盤の表面もカビっぽく、基礎の表面も水分を含んだ履歴が見られました。
また湿気が多く床がふわふわしていると言われていた和室の床下は全て束が浮いている状態でした。
その他、屋根の雨漏りやベランダ防水の劣化が確認されました。
犬走りの隙間と和室の湿気及び床束の浮きが気になり、これらの原因を推測するために住宅の周囲だけでなく周囲50mくらいを歩いて回りました。
当該住宅が特定されるため写真は載せませんが、この住宅だけ周囲と1m程度地盤が低い土地に位置していました。
周囲と比較して低い土地に位置しているため、雨が降った際にこの住宅の土地に水が集まっているのではないかと推測しました。
犬走りの隙間と和室の湿気及び床束の浮きはこの周囲から流れ込んでくる水によって地盤沈下と湿気という形で引き起こされていると結論付けました。
これらの結論を依頼者さまにお伝えし、この湿気をリフォームでとめるためには床下に防湿コンクリートを敷くことが考えられますが、
根本的な解決にはならず、湿気は止められても地盤沈下までは止められないため、この住宅を購入することはあまりおススメ出来ない旨を伝えました。
後日、依頼者さまから購入を見送ったと連絡がありました。
このように中古住宅購入前のインスペクションにより住宅の劣化の要因が分かり、リフォームで直せるもの、そうでないものの判断が出来ます。
中古住宅の購入をお考えの方は一度弊社HP(下記URL)をご覧になって興味がある方はご連絡下さい。
https://kadota.biz/home-inspection/
記:専務